医師数が多いのは何科?
どの診療科目も重要な役割を持ち、人々の健康を支えるという意味では欠かすことができません。しかし、診療科目によって対象となる患者の数は異なります。それゆえ、医師の数も科によってバラつきがあります。ここでは医師の数が多い科や実情について紹介していきます。
内科
一番医師の数が多く、医学生に人気なのが内科です。医師の約37%が内科に属しています。診療の領域が広く、今後は高齢者の慢性疾患が増えることが予想されるため治療機会はさらに増えるでしょう。また、開業がしやすいことも人気の理由のひとつです。開業すれば高収入を期待できます。
外科
内科の次に多いのが患者の手術を担当する外科です。医師の約9%が外科です。医療ドラマなどでも取り上げられることが多く、病院の中でも花形と言えるポジションでしょう。ただし、その分難しい手術や長時間のオペで長時間拘束されることがあります。また、手術は非常にプレッシャーのかかる作業なので医師にかかる負担は大きいです。
整形外科
3番目に多いのが整形外科で7.1%です。現在でもニーズが高い診療科目ですが、高齢者の増加に伴い転倒や骨粗鬆症による骨折が増えてきているため、今後はさらに必要とされるでしょう。人気の理由としては、命に関わる疾患が少ないため医師にかかる負担が少ないことも関係しています。しかし、災害時や交通事故などの際には救急で対応する必要があります。
小児科
次に多いのが小児科です。もともと子どもが好きな人が小児科の医師を志すケースが多いようです。また、内科と同じく開業がしやすい診療科であることも人気の理由です。子どもの診療を行いますが、それだけではなく保護者への説明やアドバイスなども重要な仕事となります。
そのほかの診療科
そのほかで医師の数が多いものだと消化器科があげられます。治療のスピード感が求められるため、緊張感を持って業務に取り組む必要があります。オンコール対応も多く、急変した患者へ対応する機会が多いでしょう。
また、産婦人科も徐々に増加傾向にあります。10年ほど前までは毎年医師数が減っていたのですが、労働環境の改善や医療保障制度の改正により人気を取り戻してきたようです。他の診療科とは異なり、疾患を持った患者への対応はあまり多くありませんが、出産という母子2人の命を預かる処置を行うためプレッシャーの大きい仕事です。また、障害を持って子どもが生まれた場合に医療ミスを疑われることも少なくないため、心身どちらにも負担が大きいでしょう。